データ流通アイデアソン_VOL3

『データ流通への参入障壁を下げるために求められるサービスのカタチ』を考える

エブリセンスのワークショップにご参加いただいた皆様、本当にどうもありがとうございました!ご参加いただいた皆様と、成果物や評価結果など共有させていただきます。
このワークショップは、「データ流通」に関するテーマを個人同士が対話すること、誰かの意見を聞いてみることで、「データを利活用する社会の仕組み=データ流通」を考えた場合に、ご自身の興味や感心、課題を何に対して感じるのか、ということを発見していただけたら幸いと思い企画しています。
また、「『データ流通』に関心を持ってワークショップで議論した」という特徴的な共通点を持つ皆さんですので、ぜひ参加者同士で新たなつながりやビジネスが生まれるきっかけになったら嬉しいです! 今後も、技術やビジネスモデルだけではなく、データ取引に伴う企業法務や会計などいろいろな確度でテーマを設定して開催したいと思いますので、よろしくお願いします。
  

 

開催結果

日時:2019年4月18日(木)
場所:Landwork青山ビル9Fセミナールーム
お題:企業や個人が「データ利活用社会」に参加するために求められるサービス
参加者:26名
ファシリテーター:日本ユニシス株式会社 Financial Foresight Lab 三澤潔様

  

成果物

  

ご参加者のうち、だいたい7割くらいが初参加の方なのですが、今回も各チームとても活発に会話していただきました。参加者様が胸に秘めた思いや考えを発散するかのように議論が白熱している様子を見ていると企画者冥利につきます。皆様、本当にどうもありがとうございます。有用性・実現可能性・成長性の3軸で評価いただきましたが、皆さんの評価した結果をみると、今ある目の前の課題を直接的に解決できるアイデアが高く評価されたようです。しかし、どの成果物を見ても数年後には実現されていそうなものとも思えます。皆さんはいかがでしょうか。

  

  • A班:データ収集
    安心できるデータ収集市場の創設
    解説準備中
  • B班:ビジネスモデル
    データ「流通」を促進させる仕組み
    今日ではGAFAに見られるように、お金に代わりデータがビジネス的価値を持つようになってきており、今後、“集めたデータに税金をかけるべき”と考えた。データを独占していれば税金がかかるが、利活用のために提供すれば減税になるとなれば、保有データを提供する企業も増え、巨大プラットフォーマーからも税収が得られる。その時、自社の提供するデータ資産をいかに価値のあるアセットとして評価してもらうのかという証券市場のようなプラットフォームが必要となる。各社は提供するデータの用途や有用性をアピールし、それを市場が評価して対価(減税額)を決める。同時にデータの信頼性、匿名加工化や悪用の防止、どこに活用すべきデータがあるのかが分かる機能やAPIをこのプラットフォームで提供し、データ活用が進んでいない原因を解消する。この仕組みにより景気刺激策と同様、データ流通の好循環が生まれる。/リーダー:入鹿山さん(一般社団法人IoTリサーチ&デザイン)

 
  
 
  

  

  

  

  

  

      

  • C班:人材確保・教育
    データ流通促進のキーバーソンバンク設立
    データ流通を促進させるカギは人に尽きる。データホルダーサイドとデータ利活用サイドの問題点を洗い出したとき、どれも人の知恵・スキル等で解決できることばかりなのではないか。そこで出した答え=施策が「人材データバンク」を軸としたデータ流通エコシステムの世界である。この機能を通じて、データホルダーサイドとデータ利活用サイドともに人の力で各社内で抱える問題が解決でき、結果、高品質かつ標準化されたデータ流通が取引所を媒介に促進されることを期待するものである/リーダー:松丸剛さん(住信SBIネット銀行株式会社)
  • D班:データ収集
    データSOHOによる副収入サービス
    個人のデータを収集したい場合、個人でデータ市場にデータをあげて貰う必要があるが、技術、コストの問題があり参入障壁となる。そのため、Iotデバイスの配布、データの収集のみを行う中間サービス業者を置き、技術とコストの問題を解決するかつ利益の出る仕組みとする。大量のデバイスを市場に投入し、個人による多様性のあるデータ流通させることで、をデータ流通市場の活性化につなげたい。

  

  

  

  

  • E班:ワクワク
    ワクワクしながら出せる許諾ツール
    データ収集の課題の1つに個人から情報提供に対する許諾を得る事がある。解決策としてデータの利用方法を許諾取得時に容易にご理解頂ける仕組みを導入する。例えば、データ提供により、満員電車の緩和に繋がるとか病院での待ち時間が無くなるとか社会にも自らにもメリットがある仕組みに個人のデータが利用されることを理解できればデータ提供への抵抗感は緩和され、データ収集が現状より捗るだろうという施策。/リーダー:延川裕樹さん(兼松株式会社)
  • F班:データ分析
    教えて!データソムリエ
    多すぎるワインの中から求めるワインをソムリエが選んで教えてくれるように、多すぎるデータの中から、やりたいこと、目的に合うデータを教えてくれるレコメンドエンジンがあると良いと考えました。そのためには、データに様々なインデックスをつけ、そのインデックスをクロールエンジンがサーチすることが必要と考えます。なお、フィードバックをもとにこのエンジンがより良くなるという名目で、一社専用とすることでマネタイズもしやすいと考えます。/リーダー:横尾健矢さん(エブリセンスジャパン株式会社)

投票結果

  

最優秀チーム

F班「教えて!データソムリエ」
  

得票数

A班「安心できるデータ収集市場の創設」 3票
B班「データ『流通』を促進させる仕組み」 5票
C班「データ流通促進のキーバーソンバンク設立」 5票
D班「データSOHOによる副収入サービス」 3票
E班「ワクワクしながら出せる許諾ツール」 6票
F班「教えて!データソムリエ」 9票
※複数選択している方がおり今回はすべてカウント対象としました
  

獲得点数

A班「安心できるデータ収集市場の創設」 266点
B班「データ『流通』を促進させる仕組み」 275点
C班「データ流通促進のキーバーソンバンク設立」 298点
D班「データSOHOによる副収入サービス」 261点
E班「ワクワクしながら出せる許諾ツール」 284点
F班「教えて!データソムリエ」 301点
   

部分評価

有用性実現可能性成長性
1位
F
115点

F
104点
2位
C
112点
C
94点

E
94点
E
93点
3位
B
107点
D
90点
B
92点

C
92点
  

評価コメント

投票した班評価した理由
Aキュレーターサービスがビジネスとして確立できたらおもしろい。
Aデータのトレーサビリティや可視化も引き受けてくれるのは良いと思った。データ取引市場について深い考察がなされていた。
Bデータ流通の有用性は最初はわからない。別のモチベーションを与えて(株価・CSR)強制的でもよいので始めさせることが大事
B5段階評価の合計点が一番高い。中長期的な視点で仕組みが考えられており、有用性と成長性の観点で一番良いと感じた。
Bデータの流動性をデータ税という形とデータ市場というアイデアで解決。
B税金の優遇でデータを吐き出せる点が良いアイデアと思った
B無理やりだけどデータ流通に直結するアイデアだから。
C高品質・標準化されたデータは望ましく、人材に寄る実演をプレゼンしていたので。
C最後は「人」だと思いました
C現在の課題に取り組んでいる。次点はF班。おもしろそう。
Cデータ活用の要は「人材」。ここにフォーカスして、かつ流通までのフレームが上手に描けていたため。
C事業会社において、データ利活用に割ける人員が少ない現状を踏まえると、外部人員の活用は有望であると考える。但し、外部人員の秘密保持の仕組みは必要。
Dすでにスマホで実現していることを目に見えるデバイスで表現しなおしている
Dデータの取得がわかりやすく価値として示されていた
Dセンサをすばやく広く普及させればデータが集まる。使い方もいくつかの想定を持っていれば利用が進みそう。(ウェザーニューズの気象センサを個人に売るBizの無償版ではないか?)
E個人情報の提供を促進する仕組みがおもしろい
E自分も使ってみたいサービスだったため
Eデータ活用の活性化につながるし、十分便利なソリューションになりそう。
E企業が一番気にすべきところだから
Eお金以外のインセンティブを与えることがデータ流通の活性化が重要となってくるため。
E意思を持ってデータ提供することを「決定」できる仕組みでなにかできないかと以前から考えていた。
Fプレゼンの仕方がユニークだったから
F実現性困難だがデータ解析が自動化したらすごい
F個人が楽しんで利活用することができそうだと感じました
F実現性があるから。必要だから。B:税金は良い。C:人材は必要。楽しかったです。ありがとうございました。
F課題にたいするソリューションがわかり易い
Fお金が取れる
Fまずは始めてみるという時に良さそう!
FAIならやりかねない。おもしろそう。
  

参考